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ねじ締付け試験スタンド KRE analyse

全く同一トルクで締め付けたのに、異なる軸力?


ボルト・ナットファスナーが開発されてから永く続いている基本的な疑問です。
この疑問に対するソリューションコンセンサスとしてISO 16047 "fastners - Torque/clamp force testing"、日本ではJIS B 1084 "ねじ締め付け試験"という試験規格があります。

これらの試験規格は、全てのネジ締め付け要素を実計測し、その計測結果から各国の研究者達により導き出された公式により、摩擦係数などの変化を考慮した到達軸力のシミュレーションを、グラフ上から解析評価する方法が公認されています。

KRE Analyse ねじ締め付け試験スタンドは、全ての締結要素、(軸力、締付け総トルク、ボルト座面トルク、ネジ部トルク、締め付け回転角度)を実際に計測するセンサーを開発し、その結果を収集し、同時にその進行状態をオンタイムで、カーブグラフと数値で試験作業員や技術者に、コンピュータースクリーン上に提供します。 試験後に、その結果からISO 16047の公式計算式を使い、各種摩擦係数、降伏点軸力/トルクなどを分析/解析できる強力な専用テストウェアーtestXpert®と組み合わせて精密な分析を可能にしています。

KRE Analyse 試験スタンド・コンポーネント

1. ブラシレス・サーボモーター


比較的高速、低トルクの締め付け試験。


標準的な締め付けの試験。
最大50kNmの巨大トルク
風力発電のファンのファスナーのような特殊大経ボルトの試験
オーダーメードスタンド(架台)
2. トルク・アングルトランスデューサー
締め付けトルクはストレインゲージ、締め付け角度は光学式インクレメンタル計測方式です。 計測精度は、レンジ2.0KNmまでは、class0.5 ±0.25%、2.0kNm以上は、class1.0 ±0.5%、角度は分解能0.4度、±1%の高精度です。

"SCHATZ AUTOCODE"®システムにより、通常必要とされる計測ごとのセンサースペックの登録が必要なく、スタンドの電源投入後、直ぐに計測に入れます。



3. 軸力/ネジ部トルク計測センサー
ボルトをセンサーにセットする治具(インサート)と、軸力センサーのハウジングを、ピンで連結することで、軸力とボルトネジ部に負荷される力をセンサー外縁部にセットされたリングタイプストレインゲージで検出するシステムのセンサーです。 ステンレススティール製ハウジング内に、軸力センサーとネジ部トルクセンサーを効率的にコンパクトに収納できた、世界最初のセンサーです。
4.パワー+コントロールユニット
合成樹脂製のシステナ―に電子基板などを収納し、多段積み上げも、横並列配置もできる装置です。

パワーユニットは、ACーDCコンバーター、電圧安定器、変圧器などを、コンパクトにシステナ―に収めています。

コントロールユニットには、軸力(kN)、総締め付けトルク(kNm)、ネジ部トルク(kNm)、締め付け角度(Θ°)、予備の2チャンネルの、計6チャンネルが標準装備されています。
5. 操作+分析ソウトウェアー  testXpert®
操作ソフトウェアーは、締め付け試験の手順をプログラムするのを超簡単にしている、アイデアソフトです。 従来の試験手順のプログラム方法は、非常に複雑でした。 モーターの回転方向、速度、停止させるトルク、計測を開始するスレッシュホールド値の設定など、専門的で知識を必要とするもので、ミスが入り易い作業でした。

testXpert®は、この専門的で知識が必要な手順を、モーターとトルクのイメージをイラストされた、基本16パターンのユーザー定義ブロックを積み木のように繋げて行くだけで、自動で複雑な作業を必要とせず、誰にでもセットアップできるようにしました。
ユーザー定義ブロック(例)


分析ソフトウェアー
testXpert®のパワフルなグラフ機能により、ユーザーの目的に沿うグラフが製作できます。 分析ソフトにより、計測結果から直接導き出せる各種摩擦係数から、その係数を変化させた時の推定軸力グラフを描かせるようなこともできます。

例えば、実際のラインで締め付けに使用されるツールの回転数、トルクを、サーボモーターとコンピューターコントロールでシミュレートして、締結品質の確認と改良ができるようになります。


VDI 2230 ハイデューティーボルトジョイントの統計的計算法
2230
現在一般的に持ちいれられている締付け技術は、間接的にボルト内に発生する軸力を計測するものです。 摩擦による軸力とトルクの関係を試験測定する方法を規定しています。

ISO16047 ファスナートルク/クランプ力試験。
bolt, std
ファスナーコンポーネント(ネジ、ボルト、ナット)の性能を分析することの最も重要な要素は、トルクと軸力の関係を特定することです。 この分析試験方法を規定しているのがISO16047です。

この試験の分析目的は、締め付けパラメーターの値を確定するものです。 ― 総摩擦係数
― ネジ部摩擦係数
― ヘッド座面、あるいはナット摺動面摩擦
― 降伏限界点での軸力
― 破壊力 


ISO2320 プリベーリング型鋼製六角ナットー機械的性能特性の特定試験
prevailing nut
プリベーリング(緩み止め)ナットには、ナットに負荷が掛かっていなくても摩擦係数を増加させるために、プラスティック部品を取り付る、あるいはナットかナットの特定部分を変形させることが多いようです。

ISO2320で、プリベーリングトルクナットの試験方法と、それに関連する限界値を規定しています。


VDA 235-203 実際に使用された試験標準
vda235-203
製造ラインでの緩み止めの状態は、常に研究室での状態とは一致しないものです。 特に、実際の製造ラインでは研究室での実験に比べ回転数が高い締め付けが行われます。 特に重要な部品の組み立てにはツーステージで締め付けられるようになってきました。

実際の製造条件でファスナーコンポーネントをチェックするためには、全ての関連する条件を再現しシミュレーションすることが最も重要です。
― ファスナーコンポーネント(ボルト、ナット)
― ボルトヘッドとナットの摺動面の状態
― 目標トルクに達成するまでの締め付け回転角度
― ファスナーコンポーネントの噛み合い長さと、ネジ結合の深さ
― スクリュージョイントの締め付け工程の速度と順序

VDI 2230〜ISO16047説明へ



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